エコシステム トップページ> アルミ関連用語集
アルミ業界でよく使われている用語集。
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ALTEC法 熱分析法 |
エコ・システム有限会社が研究・開発した熱分析法を利用した手法。冷却曲線から溶湯の清浄度を判定する事が出来る。 熱曲線を描く装置は他社にもあるが、清浄度判定が測定できる熱分析装置は特許技術であり業界唯一。開発者の名前から鋤田法とも呼ばれる。 |
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K−モールド法 | 金型にアルミ溶湯を流し込みサンプリング。板状の試料を破断し破面を目視検査し介在物量を評価する方法。 酸化皮膜を主体とする介在物について開発された破面検査法。開発者の名からK−モールド法と呼ばれ、 溶湯処理によって介在物が問題ない少ないレベルに達しているか否かを評価することができるとされており、業界に最も普及している検査法。 しかし中には開発者の意図する事が適正に行われない金型が作られ、判定を疑問視する見方もある。 |
加圧濾過法 | 溶湯をサンプル採取し検査装置で再溶解する。 その後加圧しながらフィルターを透過させ、「透過した時間」や「透過前後の重量差による残渣量評価」、「フィルター部を切断研磨し組織評価」等々 最終評価方法は検査機メーカーによって異なる。「PoDFA」(ABB社製)「IA500」(日本金属科学社製)がこの手法。 |
減圧凝固法 | アルミ溶湯を少量指定の容器に採取し測定器内に納め蓋をしたのち減圧させる。凝固後の試料を切断し内部引け状態を評価したり、 切断せずに比重差によって内部引け量を評価したりする手法。 この手法をさらに高度化させ異物やガス量によって清浄度測定する「ボルケスター」(日本金属科学社製)などがある。 |
その他の分析装置 | ガス分析装置である「グラビマス」(日本金属科学社製)や センサーを使用し溶湯内に漬け込む事で存在する介在物の大きさや量を測定する「LiMCA」(ABB社製)などがある。 |
溶湯 | 溶解したダイカスト合金。単に"湯"と呼ぶ場合もある。 |
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金型 | ダイカスト製品を作るための金属性の精密金型。一般に固定型と可動型で構成されており、二つを合せることでキャビティを作り出している。 |
キャビティ | 金型の製品部分にあたる彫り込み面(空間)をいう。 |
パーティングライン | 金型の固定型、可動型の合せ面(分割面)を指す。 |
固定型 | ダイカストマシンの金型取り付け面(プラテン)に固定する金型。 |
可動型 | 型が開くときに動くプラテンに固定する金型。鋳物はこちら側の型に入っており、型開き後に押出装置によって金型から押し出される。 |
入子(いれこ) | キャビティを直接金型に彫り込まず、ひとまわり小さな特殊な鋼材に彫り込み、母型(おもがた)にはめ込むことで交換が可能になる。一般的に金型はこの方式を採用している。 |
母型(おもがた) | 入子をはめ込むためのベース金型。または直接彫り込んである金型。 |
中子(なかご) | 鋳造後に製品を取り出す前に入子から引き抜かれる金型。主に鋳物に穴を明けた形状を作るときやアンダーカット形状を作るときに用いられる。 |
湯道(ゆみち) | 鋳込み口から製品部までの湯が流れる通路。 |
湯口(ゆぐち) | 湯道と製品部の境目にあたる湯のは入口で、その最小断面積部分をいう。ゲートと呼ばれることもある。 |
湯溜まり | 先走りの汚れた湯や、湯を引っ張り込みたい場合につける製品部分とは別の彫り込み。オーバーフローと呼ばれることもある。 |
ガス抜き | 金型キャビティ内のガスを抜くために金型表面に彫り込まれた排気用通路。 |
チルベント | ガス抜きが小さいとガスが残り、大きいとフラッシュ(溶湯噴出)を起こし鋳造圧力を逃がすことになります。この弱点に対して、蛇腹形状にしたガス抜きをチルベントと呼ぶ。高い排気能力とフラッシュを防ぐことが可能。 |
金型温度 | 一般的にキャビティの表面温度をいう。 |
冷却管 | 金型を冷却するために水を通す配管。または通路。 |
指向性凝固 | キャビティに充填された溶湯が湯口より遠い箇所から凝固を開始して最後に湯口部分が凝固すること。湯口が先に凝固すると鋳造圧力が製品に伝わらないことになる。 |
多数個取り金型 | 1つの金型キャビティにおいて2つ以上の製品が取れる金型。 |
鋳造面積 | 金型キャビティにおいて、製品、湯道、オーバーフローなどを含む鋳物部分の全投影面積をいう。 |
縮み代 | 金型に圧入された溶融金属は冷却されるにしたがい体質変化を起こし、一般的には収縮して金型より小さくなる。常温での金型の大きさと鋳物の大きさの差を縮み代(ちぢみしろ)という。 |
抜け勾配 | 金型、中子、ピンなどから鋳物が容易に抜けるようにするために付けられた勾配。 |
アンダーカット | 金型や中子などまっすぐに抜くことができない凹部孔形状をいう。 |
ボス | ダイカスト製品に作られた突起部分をいう。 |
鋳肌 | ダイカストしたままの鋳物の表面をいう。 |
歩留り | 回収率とも呼ばれる。不良、目減り、欠損、焼き減りなどを全量から引いたものをいう。 |
ダイカストマシン | 構造は、型締め部、射出部、押出し部からなり、油圧式が一般的。射出部は不活性ガス(窒素)を使用したアキュムレーター装置を用いて、圧縮エネルギーを利用している。 |
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コールドチャンバー | 高融合金(アルミニウム)に使用される。ダイカストマシンには金型に溶融金属を供給する装置(給湯機)が備わっている。大型マシンが可能で、大物製品を鋳造することが可能。 |
ホットチャンバー | 低融合金(亜鉛・マグネシウム)に使用される。射出部が保持炉内にあり、常に加熱されている。溶湯が酸素に触れず、また酸素を巻き込まないことや、鋳造サイクルが早いことが特長。 |
型締め力 | 金型を締め付けるチカラ。この数値が大きいほど、大きな製品が作れる。型締め力の大きさがダイカストマシンの大きさの規格となっている。 |
トグル機構 | 機械的倍力機構の一種。リンク機構を使い、型締め力を増大させる働きをする。 |
プランジャーチップ | 射出部の先端部にある溶湯を押し出す専用部分。プランジャースリーブと対になっている。単にチップと呼ぶ場合もある。 |
プランジャー スリーブ |
溶湯は円筒状をしたスリーブ内に供給され、チップで押し出されスリーブ内を通りキャビティに送り込まれる。単にスリーブと呼ぶ場合もある。 |
グースネック | ホットチャンバーダイカストでメルティングポット内のスリーブから押し出された溶湯を立ち上がらせる配管。その形状からグースネックと呼ばれる。 |
ノズル | ホットチャンバーダイカストでグースネックを通ってきた溶湯を金型キャビティーに連結し流し込むための配管。 |
メルティングポット | ホットチャンバー用の溶解保持炉鍋で射出部と一体になっている。 |
溶解炉 | 溶解や保持の仕方により定義は異なるが、鋳鉄や黒鉛の炉鍋、または耐火レンガで組み上げた炉で溶解や保持を行う炉全般をいう。 |
るつぼ炉 | 鋳鉄や黒鉛でできた鍋状の炉。原材料を補充すると溶湯品質が劣化する欠点もあるが、小型で経済的である。 |
連続溶解保持炉 | 耐火レンガと鋼材で溶解炉を組み上げ、溶解部屋と保持部屋を分け、材料補充による溶湯劣化を抑えながら溶解と保持が連続で行える炉。 |
集中溶解炉 | 専用の大型溶解炉で溶解し、フラックスにより清浄沈静化した溶湯をダイカストマシンの手元のるつぼ炉など保持炉に運搬して補充する溶解方式。 |
離型剤 | 溶湯が金型に焼き付くのを防止し、製品の型離れをよくするために使う溶剤。金型温度、製品品質に著しく影響し、金型には毎サイクルごとに塗布する。一般的に水溶性溶剤が用いられる。 |
プランジャー潤滑剤 | スリーブとチップの摺動面に塗布する潤滑剤。水溶性、油性、粉体などがある。多すぎると潤滑剤そのものや、潤滑剤が燃焼したガスが製品に巻き込まれる原因になる。 |
フラックス | 溶解炉の溶融金属から酸化物や好ましくない物質を脱ガスまたは除去するために使われる合成化合物の粉を呼ぶ名称。またはその行為。 |
ドロス | 溶融金属の酸化生成物。 |
鋳ばり | パーティングラインまたは中子の合せ部分などに発生する余分に張り出した薄い金属膜(片)をいう。 |
フラッシュ | 鋳ばりのひどい現象。パーティングラインから鋳ばりが噴出す様子。 |
取り出し装置 | 金型から押し出された製品を取り出す装置全般をいう。直動式の空圧、油圧シリンダーを用いたものが一般。最近は電動サーボモーターで敏速かつ正確な取り出し装置も増えている。 |
トリミング | ダイカスト鋳物から、鋳ばり、湯道、オーバーフローなど余分な部分を取り除くために行われるプレス抜き工程をいう。 |
ショットブラスト | 小さな金属球を遠心力や圧縮空気を利用してダイカスト鋳物に投射して、鋳ばりを除去する方法。または装置名称。 |
バンドソー | 帯鋸(のこ)を使用して金属を切断する機械。 |
機械加工 | ダイカストは外観的に十分な精度がありますが、加工精度までは不可能です。そのため多種多様な加工機械を用いて加工を施します。 |
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含浸処理 | ダイカストにできた鋳巣やピンホールに、真空ならびに加圧下に特殊な含浸液を浸透充填させて、その耐圧気密性を向上させる救済処理のこと。 |
バフ研磨 | とじバフ、ばらバフに油性研磨材を併用して行われる粗研磨後の中間・仕上げ研磨工程。 |
クロメート処理 (化成処理) |
ダイカスト製品をクロム酸溶液に浸漬させ、表面にクロメート皮膜を化成して塗装の下地または耐食性および美観を向上させる。六価クロムは発がん性の疑いから排除する動きがある。 |
アルマイト処理 (陽極酸化) |
電解液中においてアルミニウムを陽極として電流を流すと陽極皮膜を生成する。アルマイトが代表例で硬い耐磨耗性、耐食性の皮膜を形成する。 |
クロムめっき | 装飾用光沢と硬度、耐磨耗性を与えるために施す。 |
ニッケルめっき | ダイカストのめっきの耐食性対策のほとんどが、このニッケルメッキである。 |
塗装 | 装飾、耐候性向上のために表面を塗料で皮膜する。 |
熱処理 | ダイカスト製品に対し、熱と冷却を繰り返し与えることにより、歪取り、強度向上、伸び向上などを組織変化により性質を改善させる方法。ダイカストで行われる熱処理は、T4、T5、T6処理が一般的である。 |
T4処理 | ダイカスト製品を容体化処理後、焼入れし、適当な温度に上り安定するまでそのまま室温で放置しておくこと。 |
T5処理 | ダイカスト製品を比較的低温の熱処理炉で焼戻しを行うこと。 |
T6処理 | ダイカスト製品を溶体化処理後、焼入れし、比較的低温の熱処理炉で焼戻しを行うこと。 |
鋳巣(いす) | ダイカスト製品内部に存在する空洞。ひけ巣と巻き込み巣に分けられる。単に巣(す)と呼ぶこともある。 |
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ひけ巣 | 凝固収縮によって生じる鋳巣。引き裂かれ割れたような孔になる。 |
巻き込み巣 | 巻き込まれた空気やガスにより生じた鋳巣。丸い形の孔になる。 |
欠け込み | 湯口や湯だまりを切り離す場合に、製品部分が欠損(欠ける)現象。 |
ピンホール | 鋳巣のことで、極小なものを呼ぶ。 |
かじり | 焼付きなどによる金型表面粗さ、抜け勾配が不適切な場合に、金型から製品が押し出されるときに製品表面に引っ掻き傷を生じさせる現象。 |
焼付き | 溶湯が金型表面に溶着して堆積し、そのまま鋳造を行うと、その部分が欠肉や粗面を生じさせる現象。 |
ヒートチェック傷 | 金型キャビティ面にひび割れを生じたまま鋳造を行うと、製品部分にそのまま写され外観を損なう現象。 |
打痕(だこん) | 外部からの衝撃によって生じた凹み傷。 |
湯じわ | 金型内に流入した溶湯が十分融合しないで、製品表面に浅いシワ、湯流れ模様を残す現象。 |
湯境 | 金型内で溶湯が熱量不足になり、十分融合しないまま、融合境界に溝を残したまま凝固した状態。湯じわより酷い状態。 |
湯回り不良 | 溶湯がキャビティの一部を未充填のまま凝固する現象。 |
ひけ | キャビティの局部的過熱が原因で、その部位の凝固だけが遅れ、体積の減少から表面のくぼみとなる現象。 |
割れ | 抜け勾配の不足、凝固収縮、不適当な押出しにより発生する亀裂。 |
ふくれ | ダイカスト表面近くに巻き込まれたガスが盛り上がりを生じる現象。 |
破断チル層 | スリーブ内で生成した凝固層がキャビティ内に運ばれ、そのまま凝固され製品組織に組み込まれる状態。加工工程ではがれやすい。 |
はがれ | 製品の表面などがはがれる現象。充填凝固不足、ふくれ、チル層などが要因。 |
ハードスポット(異物) | 切削加工中に切削を阻害するような硬質の異物。溶解工程の酸化物が主な原因。 |
歪(ひずみ) | 冷却によって生じる歪や、不適当な押出しによって発生する製品の歪んだ状態。 |
内部欠陥 | ダイカスト製品内部に発生する不良要因の総称として使う。鋳巣、ハードスポットが代表格。 |
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